婦人科一般

月経 月経がこない、量、周期、日数がいつもと違う
おりもの 色や量、匂いがいつもと違う
下腹部の痛み ・月経時の痛みが耐えられない。
・排尿、排便のときに痛みがある。
・性行為の時に痛む。
出血 ・月経以外に出血があった(不正出血)
・性行為時の出血
外陰部 ・かゆみや痛み、腫れがある。
・ただれや水ぶくれがある。

婦人科がん検診(子宮がん検診、卵巣がん検診)

子宮頸がんは早期に発見されれば根治できる病気ですので、定期的にがん検診を受けられることをお勧めします。 【検査方法】 子宮頸がんは、初期に見つかると子宮を取り除く事なく完治出来ます。胸部レントゲンや、バリウム検査と異なり、直接子宮の入り口から細胞を採って検査します。痛みも無く30秒ほどで検査は終了します。卵巣がん検査の場合は、内診の際、膣内に超音波装置を入れて検査します。これによって、子宮の後面や卵巣などを詳しく検査することが出来ます。もちろん痛くはありません。

子宮筋腫

子宮に発生する腫瘍(かたまり)が子宮筋腫です。良性の腫瘍で、がんのような悪性腫瘍と違い、生命をおびやかすことはありません。子宮筋腫ががんになりやすいということはありません。子宮筋腫単独の場合もありますが、子宮内膜症と合併する場合もしばしば見られます。 しかし、ごく少数ですが、子宮内膜癌(体癌)の合併や子宮肉腫という悪性腫瘍の場合もありますので注意が必要です。

子宮内膜症

子宮内膜症は近年増える傾向にあります。20歳~30歳代の比較的若い世代におこりやすいと言われます。子宮内膜と同じような粘膜組織が、子宮以外の場所に発生することがあります。 これを「子宮内膜症」とよびます。この「子宮以外で発生した粘膜」は、「子宮内膜」が出血(月経)するのと同じように出血を起こします。そのため血液が組織にたまり、さまざまな障害が起きるのです。

月経移動

普段の月経周期から次の月経が大切な予定と重なると予想されるときには、月経を移動させる方法があります。月経を早める方法と月経を遅らせる方法で、月経を遅らせる方がより確実ですが大切な予定の時期も薬を飲み続けている必要があります。早目にクリニックにお越し下さい。早めるか遅らせるかの相談も可能です。

避妊相談

【経口避妊薬(低用量ピル)】 正しく内服すれば最も確実な避妊法です。10代の方から40歳頃の方まで使用できます。現在は第2世代3相性ピルが主流でホルモン含有量が少なくなり安全に使用できるようになってきましたが、初回処方前には次のピル検診を受けていただきます。問診、血圧測定と必要に応じて血液検査、超音波検査等をおこないます。検診で問題なければ、あとは1日1錠の錠剤を飲み続けるだけです。最近では飲み忘れのないようにパッケージにも工夫がこらしてあります。 【子宮内避妊具(IUD)】 お産をされたことのある方はIUDも便利です。ピルのように毎日内服する必要もありません。受精は成立するものの着床を阻害するという理論のため、初回の挿入は月経直後でなければなりません。あとは2~3年に1回の入れ替えが必要です。

ブライダルチェック

ご結婚前に女性としての健康診断をお受けになってはいかがでしょうか?特に御妊娠を予定している方は、妊娠に影響する疾患の有無を含めて、妊娠する前に検査をしておくことが大切です。妊娠してから検査治療するのでは遅い疾患もあります。   【検査内容】 ■血圧 ■心電図 ■血液検査(貧血、肝臓機能、膵臓機能、腎臓機能、栄養状態、中性脂肪、血糖、痛風) ■感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、エイズ、クラミジア) ■子宮がん検診・卵巣検診・超音波検査 ※職場で定期的に健診を受けている方は、これらの中から必要な項目のみを選択して検査すればよいでしょう。

更年期外来

更年期とは

すべての女性に訪れるメノポーズ(閉経)。このメノポーズを挟んだ約10年間を更年期と言い、エストロゲン欠乏による心身の様々な不調が起こります。しかし、更年期障害という言葉はなんとなく知っていても、自分が更年期障害と気づいている人は多くないのかもしれません。体がだるい、やる気が出ない、めま い、胃腸障害、体の不調がひどくはないけれどなんとなくすっきりしない・・・それも更年期かもしれません。女医であり、同世代でもある院長と一緒に予防、 早めの治療を考えてみませんか?

更年期障害の特徴-こんな症状はありませんか?

心の症状
【不安】 【不眠】 【イライラ】 【無気力】 【無感動】 【情緒不安定】
体の症状
【のぼせ】 【ほてり】 【発汗】 【めまい】 【肩こり】 【冷え性】 【外陰部の痛み】 【性交痛】 【尿失禁】 【高脂血症】 【動脈硬化】 【骨粗鬆症】 【頭痛】

色々な症状があるのでご相談下さい。

更簡略更年期指数(SMI)でチェックしてみましょう

これはエストロゲン欠乏による症状(更年期障害)の度合いを調べるものです。

エストロゲン欠乏による症状(更年期障害)

上記の表に自分の症状に応じて点数を記入し、その合計点をもとにチェックしてください。

SMI評価

小山嵩夫著「女性ホルモンの真実」を一部改定しています。

更年期障害の治療方

前向きに、そして快適に過ごすために一緒に考えていきましょう。
あせらず、あきらめないで下さい。

①バランスのよい食事
日常生活の食事に注意するだけで改善できることもあります。
②適度な運動
ウォーキングや、ヨガ、ストレッチ等、体を動かすことで血行促進。ストレス解消に役立ちます。
③カウンセリング
ひとりで悩まず、気軽に相談して下さい。つらさ、不安は本人しかわからないのです。院長も同世代、一緒に考えましょう。
④漢方薬
ホルモン補充が少し不安な方はご安心下さい。めまい、頭痛、のぼせ、ほてり、冷え、不眠などあらゆる対応を考えます。
⑤HRT(ホルモン補充療法)

体内に不足しているエストロゲンを補充することで、心身の様々な症状を軽減、改善することが期待できる療法です。エストロゲン低下に伴う症状が出はじめたら、早めの相談をおすすめします。

【HRTの効果】
  • のぼせ、ほてり、発汗などの症状が改善されます。
  • 膣炎や性交痛などの症状を改善します。
  • 骨量減少を抑制し、骨粗しょう症の予防や治療の効果がみられます。
【HRTの副作用】
  • HRTを始めた頃は下記の症状が見られることがあります。そのほとんどはHRTを続けていくうちに軽減されます。
  • 不規則な出血/乳房の張り・痛み/胃のムカつき etc。 まずは3ヶ月位続けてみましょう。
【HRTの注意点】
次に該当する方は使用前に必ず担当医師と薬剤師に伝えて下さい。
  • 以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある
  • 乳がん、子宮内膜がんなどにかかっている、またはその疑いがあると言われたことがある
  • 血栓性の疾患にかかっている、またはその疑いがあるといわれたことがある
  • 肝障害、異常性器出血がある
  • 他に薬を使っている(お互いに影響を及ぼす可能性があるため、一般的に使用されている医薬品も含めて伝えて下さい)
【HRTの種類】
  • HRTには経口剤・貼付剤・ジェル剤と色々な種類があります。
  • 相談しながら方法を決めて続けていきましょう。
⑥抗うつ剤etc うつ症状が出ている方には抗うつ剤を、不安感が強い方には抗不安剤を・・・といったように各症状のみに焦点をあてた治療も可能です。つらい症状を絞って治療しましょう。

更年期障害は自分だけでなく、医師と共に様々な選択肢の中から 治療法を考えていく必要があります。一人で悩まないで、つらい症状を一緒に治療しましょう!!

【乳がん検診】

視診・触診

くぼみなど皮膚表面の変化、乳首の位置などを目で見て確認した後に、しこりの有無とその性状、乳頭からの分泌物をチェックします。

エコー(乳房超音波検査)

超音波により乳腺の状態を調べ、しこりを見つけたら、その形、内容を見る検査です。

マンモグラフィ(乳房レントゲン検査)

乳房を圧迫して乳腺の陰を撮影して、しこりの形、乳腺の乱れ、がん細胞が死滅してできる石灰化などを見つける検査です。
※マンモグラフィは指定医療機関へご紹介いたします。

丁寧に触診の方法を教えて冊子も差し上げます。

【乳腺症検診】

乳腺症とは?

35歳~45歳ぐらいの女性に好発する良性の乳腺疾患であり、ホルモン環境のアンバランスがみられます。形態学的には乳腺上皮の増殖や萎縮、化生、のう胞形成、そして間質の線維化など複雑な組織像が示すものです。

乳腺症の症状

■自発痛・圧痛(月経前に症状が増強)
■硬結(月経前に症状が増強)
■時に乳頭分泌(漿液性、乳汁様、時に血性)